「うちの子、右足ばかりで左がまったく使えない」——少年サッカーでよく聞く悩みです。逆足(利き足以外)が少しでも使えると、パスやシュートの選択肢が増え、相手に読まれにくくなります。とはいえ、いきなり両足を同じように使えるようになるわけではありません。大切なのは、簡単なところから段階を踏み、日常の中で触れる回数を増やしていくこと。ここでは焦らず両足使いへ近づくための考え方とドリルを紹介します。「必ず左が利き足並みになる」という保証はありませんが、選択肢を1つ増やすつもりで取り組むと続けやすくなります。
なぜ逆足が使えると良いのか
サッカーは、味方の位置・相手の位置・スペースが刻々と変わる競技です。利き足しか使えないと、体の向きやプレー方向が限られ、相手からすると「こっちに来る」と読みやすくなります。逆足でもパスやトラップ、方向転換ができると、ボールを置く位置の自由度が上がり、狭い場所でも前を向けるようになります。無理に逆足でシュートを決めることを目指すより、まずは「逆足でも運べる・止められる・つなげる」ところを目標にすると現実的です。
段階を踏む ― 3ステップの考え方
逆足は、次のように易しい動作から積み上げると取り組みやすくなります。
- 止める・触れる:まずは逆足でボールを止める、足裏で転がす、インサイドで軽く触れる。ボールに逆足で「慣れる」段階です。
- 運ぶ:逆足だけでゆっくりドリブル。まっすぐ、次にジグザグ。スピードより正確さを優先します。
- つなぐ:逆足のインサイドで近い距離のパス。壁当てや家族とのパス交換で、返ってきたボールをまた逆足で。
いきなり試合で逆足を使おうとすると、ミスが怖くて縮こまりがちです。まずは練習や自主練の中で、失敗しても大丈夫な場面から慣れていくのがコツです。
具体ドリル ― 家や狭い場所でもできる
- 逆足足裏ロール:逆足の足裏でボールを前後・左右に転がす。左右差を感じながら、丁寧に。
- 逆足インサイドタッチ:その場で逆足のインサイド・アウトサイドを使い、細かくボールに触れる。
- 片道逆足ドリブル:マーカー(ペットボトルなど)を数個並べ、往復のうち片道は必ず逆足で運ぶ。
- 逆足壁当て:許可された壁に向けて逆足でパスし、トラップしてまた逆足で。屋外の安全な場所で。
回数は多くなくてかまいません。1日数分でも、逆足に触れる時間を毎日つくることのほうが効いてきます。フォームがぎこちなくても、まずは触れ続けることが土台になります。
日常の中での意識づけ
わざわざ練習時間を取らなくても、逆足を使う機会は日常にあります。ボールを踏んで止めるときに逆足で、ちょっとした遊びのパスを逆足で、といった小さな積み重ねです。試合の中でも、リスクの低い自陣でのバックパスやトラップから逆足を混ぜていくと、少しずつ実戦で使える感覚が育っていきます。指導者や保護者が「今のは逆足、いいね」と気づいて声をかけると、本人の意識も続きやすくなります。
焦らない ― 比べすぎない
逆足の上達スピードは子どもによって差があります。すぐに使えるようになる子もいれば、時間がかかる子もいます。ここで「なんでできないの」と急かすと、かえって逆足を避けるようになりがちです。利き足の武器を消してまで両足均等を求める必要はありません。まずは「逆足でも最低限つなげる」ところを目標に、長い目で見て取り組むのがおすすめです。成長のスピードは一人ひとり違う、という前提で見守りたいところです。
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※本記事は一般的な情報を編集部がまとめたものです。上達には個人差があります。痛みや不調があるときは無理をせず、医療機関にご相談ください。