「リフティングって、試合で使わないのに意味あるの?」——少年サッカーの練習でよく出る疑問です。100回できる子がいると、つい数を目標にしがちですが、リフティングの本当の価値は「回数」そのものにはありません。ボールに触れる感覚を育てたり、体をほぐしたりする手段の一つとして位置づけると、取り組み方が見えてきます。ここでは、リフティングの目的別の使い方と、数にこだわりすぎないための考え方を整理します。「やれば必ず上手くなる」という単純な話ではありませんが、意味のある使い方はあります。
リフティングの目的 ― 何のためにやるのか
リフティングにはいくつかの目的があります。まずボール感覚(ボールタッチ)づくり。落ちてくるボールの位置を予測し、足のどこで、どのくらいの力で触れば思った高さに上がるかを、体で覚えていく練習です。次にウォームアップ。試合や練習前に軽くボールに触れて、感覚と体を温める使い方です。さらに、うまくいかないボールをコントロールし直す中で、集中力や粘り強さが養われる面もあります。どれも「試合の1シーンを直接再現する練習」ではありませんが、土台づくりとして役立つと一般に言われます。
試合との関係 ― 直結はしないが土台になる
正直に言えば、リフティングが何百回できることと、試合で活躍できることはイコールではありません。試合では、相手がいて、スペースがあり、味方との関係の中でボールを扱います。止まった状態で真上に蹴り続けるリフティングとは条件が違います。だからこそ「リフティングの数=サッカーの上手さ」ではないのです。
一方で、ボールを思った場所に、思った強さで触れる感覚は、トラップやパス、浮き球の処理といった実戦のプレーの土台になります。リフティングはその感覚を磨く「手段の一つ」。目的(試合で活きるボール扱い)と手段(リフティング)を取り違えないことが大切です。
数にこだわりすぎないための考え方
回数の記録は、成長が見えてモチベーションになる良さがあります。ただ、数だけを追うと落とし穴もあります。
- フォームより回数を優先してしまう:とにかく落とさないために、片足だけ・体を丸めて・小さく蹴る、といったクセがつくことがあります。
- できない子が嫌になる:数で比べられると、苦手な子はサッカーそのものを楽しめなくなることがあります。
- 本来の目的を見失う:ボール感覚づくりのはずが、いつのまにか回数のためのリフティングになってしまう。
おすすめは、回数以外の目標を混ぜること。たとえば「左足だけで」「インサイドとインステップ交互に」「狙った高さで」「歩きながら」など、質やバリエーションを目標にすると、実戦につながる感覚が育ちやすくなります。数はあくまで目安の一つ、くらいの距離感がちょうど良いでしょう。
よくある誤解を解く
「リフティングができない子はサッカーが下手」というのは誤解です。リフティングが苦手でも、判断や運動量、対人の強さで活躍する選手はたくさんいます。逆に、リフティングは得意でも試合では活きない、というケースもあります。リフティングは数ある要素の一つにすぎません。
家での自主練メニューの一つとしては手軽で続けやすいので、「毎日少し、質を意識して」取り組むのが無理のない形です。うまくいかない日があって当然、という気持ちで、比べすぎずに続けたいところです。
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※本記事は一般的な情報を編集部がまとめたものです。取り組みの効果には個人差があります。